でるふぃすぶるー!

ダイビングとオーガニックで美しい人生を送るブログ

黒潮大蛇行に2017夏喜んだけど冬になってみたら熱帯魚大量凍死・・・

f:id:ry6jf8kc:20180213092354j:plain

 

昨日ショッキングなニュースをみた。

和歌山県白浜海岸で大量の熱帯魚が浜辺に打ち上げられているという内容だった。

 

ビーチに大量の熱帯系の魚たちが瀕死の状態で打ち上げられているという。

さらに海のニュースについて調べていたら、冷たい海水の影響で最北端にあるサンゴが白化(死んでしまった)したというニュースも見つけた。

 

ダイバーにはおなじみのクマノミやハナミノカサゴ、ヤガラ、シマウミスズメ…

和歌山は世界の海の中でサンゴが生きる最北の生息地域。

みんなわたしのダイビング写真に収められている生き物たちばかり。

 

わたしは和歌山で潜ったことはないけど、和歌山も伊豆も同じ事が起こりうる。

 

海のニュースは自然と意識しちゃう。

 

本来の温かい海から離れてやってきた魚たち

2017年の夏に大蛇行した黒潮に乗って、南の海に住む魚たちが関東近海までたくさん北上してきた。

関東ではやや珍しい魚たちなので、昨夏はダイバーを大いに喜ばせてくれた。

 

しかし冬になると、大寒波の影響で日本海側や北日本の大荒れの天気、関東でも数年に一度の大雪。九州や比較的温暖な四国でも積雪。

 

(東京に住んでいるわたしも、生まれて初めて家の給湯器が凍結してお湯が出ないというアクシデントを経験したので、【悲報】給湯器凍結!お湯が出ない時にやるべきことを書いた。

お湯が出なくなって困ったら参考にしてほしい。)

 

極寒の冬は、海の中も同じだったみたい。

冬場の伊豆のダイビングでは、水温12~14度くらいの日が多い。

 

ただ今年の寒波は強烈で、昨日見たニュースによれば和歌山県白浜町沖の水温は11度くらいまで下がっているらしい。

伊豆よりも白浜の方が南に位置しているので水温も多少高いのかと思いきや、そんなことはないらしかった。

 

いつも出迎えてくれる魚たちにも冷たすぎた水温

「これは凍死ですね。クマノミはものすごい死んでいますから異常です」

「水温が11~12度になると、熱帯の魚は生きていけない。寒波が何度も来ると浅いところは冷えるので、凍死するのは仕方ない」(京都大学瀬戸臨海実験所 久保田信准教授)

 出典:Yahoo!ニュース

 

海水温が例年よりもぐぐっと下がり、温かい海が生息地の魚たちには耐えられなかったようだ。

クマノミちゃんは伊豆でも見ることができるので、寒さには割と強そうと思っていたのだけど、寒すぎたんだね。かわいそうに…

ハナミノカサゴも危険な魚だけど、その姿がかっこよくて見つけたらいつも写真を撮る。

f:id:ry6jf8kc:20180213092754j:image

瀕死の状態で浜辺に打ち上げられたハナミノカサゴの映像は、本当に苦しそうだった。

 

黒潮大蛇行の恩恵で伊豆は抜群の海況だった2017年夏

わたしは今冬がこんなに寒くなるとは露知らず、2017年の夏アツい伊豆にたくさん潜った。

 

本来なら本州の沖をだいたいまっすぐ流れている黒潮が、今年は和歌山沖で南に進路を変え、伊豆半島付近で元のルートに戻るという大蛇行をした。

この影響で伊豆半島の多くのダイビングポイントがとてもいいコンディションが続いていた。

 

透明度は20メートル超え

8月、9月とほぼ毎週のように潜りに行ってたのだけれど、すこぶる透明度が良かった。

夏の初めのころはお味噌汁みたいな海だったけど、夏の終わりに差し掛かると20メートル先のダイバーも余裕で目視できる透明度だった。

お味噌汁の海は緑色なのだけど、9月3日に潜った雲見はあまりに綺麗で一瞬沖縄の青を思い出すくらいだった。

 

水温も高く快適なダイビングができた

水温ももちろん高く、シーガル(半そでのウェットスーツ)で潜るダイバーもいた。

だいたい24~26度くらい。この水温なら、ビキニで泳いでもへっちゃらな水温。

(一般的な室内プールの水温は27~30度くらいらしい)

ダイビングはウェットスーツを着ているので、体が冷えることなく快適に潜れる水温

 

ダイビングは水温が20度近くなってくると普通のウェットスーツでは寒くて危険だ。

水温が低い海に潜る時はドライスーツというのを着る。

 

2017年の伊豆は10月の終わりくらいまで水温が高く、秋の終わりまでウェットスーツでも潜れた。(もちろんすでにドライスーツの人もいたけど)

 

大型の回遊魚や南国の魚もたくさん見れた

(わたしは出会えなかったが)ハンマーヘッドシャークやジンベイザメ、カジキマグロ、石垣島が誇るマンタまで目撃情報があったらしい。

伊豆半島あたりで蛇行した黒潮が本州付近に戻ってきたので、これらの大型の珍しい魚たちが見れたのではと考えられる。

 

小さな魚たちもたくさん北上してきていた。南国の魚たちはカラフルでトロピカルカラー。

伊豆にも通年いる魚の他に、沖縄で見るような綺麗なチョウチョウウオ系の魚たちもたくさん見ることができた。

 

寒波と黒潮大蛇行は偶然か必然か

黒潮の大蛇行と寒波、この二つはおそらく関係性がある。

黒潮が大蛇行する原因も、寒波の原因も、詳しいことはまだまだ解明されきれていないそうだ。

 

この異常気象が、地球の気候変動の一環で必然的に起こっているものなのか、人間が発展してきたことの代償なのか。

それともただ単に偶然起きたただの気象現象なのか。

 

大昔に氷河期という時代があったように、なんとか期と呼ばれるようなことなのか。

人間が地球のことを考えず知らず知らずのうちに環境を壊してきたことの罰なのか。

 

わたしにはそういう難しいことはよくわかならいけど、後者ならばなんとかしないといけない。

 

いちダイバーとして複雑な気持ち

ダイバーになってから、環境問題について以前よりも考えるようになった。

 

世界にはたくさんの綺麗な光景があるのに、人間の手でそれを壊しちゃいけないと思うんだ。

海も同じで、地球温暖化で海水温が上がってサンゴが死んでしまったり、海水面が上昇して美しい島が沈む危機にさらされていたり。

 

あんなに人を感動させる光景を無くしたくないなって、考えるようになった。

ダイビングを始めたら、世界の見方が変わった。大げさに聞こえるかもしれないけど本当の話。

 

 

天気はわたしの手じゃ操れない

当然だけどわたしは寒波を止めることはできないし、黒潮の蛇行をガードすることもできないし、海水の温度を調節することもできない。

 

でも例えば地球上にいる人が全員ポイ捨てやめたら?全員エコカーにしたら?化学的で有害な物質を開発したり使用したりするのをやめたら?みんなが綺麗な海を汚したくないって気持ちになったら?

どうなるだろう。ゆっくりかもしれないけど、きっといい方向に変わっていくはずなんだよね。

 

みんなが集まれば変わるということが広まってほしい

熱帯魚の凍死のニュースを見て、かわいそうだって思った人は多分たくさんいる。

白くなって死んでしまったサンゴを見て悲しい気持ちになる人もたくさんいる。

 

そう感じたひとり一人が、何か1つでもいいから、どんなに小さなことでもいいから、環境に優しいことにトライしてほしい。それが広まれば、大きな力になるよね。

大きな力はきっと、美しい海を守ることに繋がるとわたしは信じてる。